2人暮らしの引越しを控え、いったい総額でいくら準備すれば良いのか、不安に感じていませんか。特に賃貸契約に伴う初期費用は大きな出費ですし、引越し業者へ支払う料金も気になるところです。
また、繁忙期は料金が高騰すると聞き、引っ越しは何月が一番安いのかと最適な時期を探している方もいるかもしれません。さらに、アート引越センターやサカイ引越センターといった大手業者ごとの違いも知りたいところでしょう。
この記事では、そうした疑問や不安を解消するため、2人暮らしの引越しにかかる費用の全てを、分かりやすく徹底解説します。
- 2人暮らしの引越しにかかる総額と具体的な内訳
- 時期や距離、荷物量による料金の変動要因
- 大手引越し業者ごとの特徴と料金を安くする交渉術
- 自身の状況に合った最適な引越しプランの選び方
引越し代の相場は?2人暮らしで知るべき費用の全体像

- 2人暮らしの引越し総額は?初期費用を含めた相場を解説
- ケース別に紹介!引越し総額のモデルプラン
- 一番安い月はいつ?繁忙期と閑散期の料金相場を比較
- 繁忙期しか無理な場合の費用対策はある?
- 距離や荷物量でどう変わる?2人暮らしの料金
2人暮らしの引越し総額は?初期費用を含めた相場を解説
2人暮らしのスタートに必要な費用の総額は、およそ80万円から120万円程度が一つの目安と考えられます。この金額は、大きく分けて「物件を契約するための初期費用」「引越し業者に支払う費用」「新生活に必要な家具や家電の購入費用」の3つから構成されています。
中でも最も大きな割合を占めるのが、物件の初期費用です。これは一般的に家賃の4ヶ月から6ヶ月分が必要とされ、家賃10万円の物件であれば40万円から60万円ほどになります。
費用項目 | 割合または相場 | 例:家賃10万円の場合 |
敷金 | 家賃1か月分 | 10万円 |
礼金 | 家賃1か月分 | 10万円 |
前家賃 | 家賃1か月分 | 10万円 |
仲介手数料 | 家賃0.5~1か月分 +税 | 5万〜11万円 |
火災保険料 | 2万円ほど | 2万円 |
保証会社利用料 | 家賃0.5~1か月分 | 5万〜10万円 |
その他(カギ交換など) | 2万円~ | 2万円~ |
合計目安 | 家賃の4〜6ヶ月分 | 40万〜60万円以上 |
このように、引越し代そのものだけでなく、住居の契約にかかる費用が総額を大きく左右するため、全体の予算を考える上では必ず念頭に置く必要があります。
ケース別に紹介!引越し総額のモデルプラン

引越しの総額は家賃や引越しの条件によって大きく変動します。ここでは、具体的なモデルケースを2つ紹介し、総額がどのように変わるかを見ていきましょう。
ケース1:家賃10万円の物件に通常期で引越し、家具家電は最低限
費用項目 | 想定金額 |
物件の初期費用(家賃5ヶ月分) | 50万円 |
引越し料金(通常期・近距離) | 8万円 |
家具・家電購入費 | 30万円 |
合計 | 88万円 |
このケースでは、比較的費用を抑えやすい通常期に引越し、家具や家電もある程度持ち寄ることを想定しています。それでも合計で90万円近くの費用がかかることが分かります。
ケース2:家賃13万円の物件に繁忙期・遠距離で引越し、家具家電も新調
費用項目 | 想定金額 |
物件の初期費用(家賃5ヶ月分) | 65万円 |
引越し料金(繁忙期・遠距離) | 20万円 |
家具・家電購入費 | 40万円 |
合計 | 125万円 |
一方、家賃が高めの物件を選び、引越し料金が高騰する繁忙期に遠距離の移動をする場合は、総額が120万円を超えることも珍しくありません。これらの事例から、ご自身の状況に合わせて余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
一番安い月はいつ?繁忙期と閑散期の料金相場を比較

引越し費用を抑える上で最も効果的なのは、引越しする時期を選ぶことです。料金は需要と供給のバランスで決まるため、依頼が集中する時期は高騰し、逆に少ない時期は安くなる傾向があります。
引越し料金が一年で最も高くなるのは、進学や就職、転勤などが重なる3月から4月の「繁忙期」です。この時期は、他の月と比べて1.5倍から2倍近くまで料金が跳ね上がることもあります。
一方で、引越し料金が最も安くなる「閑散期」は、一般的に11月や1月です。この時期は引越しの需要が落ち着くため、業者が割引キャンペーンを行うことも多く、費用を大幅に抑えられる可能性があります。もしスケジュールに都合がつくのであれば、この閑散期を狙うのが最も賢い選択と言えます。
時期 | 2人暮らしの引越し費用目安(近距離) |
繁忙期(3月・4月) | 100,000円~150,000円 |
通常期(5月~2月) | 70,000円~100,000円 |
閑散期(特に11月・1月) | 60,000円~80,000円 |
引越しは時期を選ぶだけで数万円単位の差が生まれるため、コストを意識するなら計画を立てるのが鍵となります。
繁忙期しか無理な場合の費用対策はある?

仕事や学校の都合で、どうしても料金が高い3月や4月の繁忙期に引越しをしなければならない方もいるでしょう。しかし、時期が選べなくても費用を少しでも抑えるための対策はいくつか存在します。
まず考えられるのは、引越しの日程を可能な限り調整することです。繁忙期の中でも、予約が集中するのは下旬の土日祝日です。もし可能であれば、月の上旬や中旬の平日に設定するだけで、料金が割安になる場合があります。
次に、「フリー便」や「時間指定なし」のプランを活用する方法です。これは、引越しの開始時間を業者に任せる代わりに料金を割り引いてもらうプランで、時間に融通が利く場合には有効な手段です。
そして何より大切なのが、早めに引越し業者を決めて予約することです。繁忙期は良い条件の日程からすぐに埋まってしまいます。
少なくとも引越しの2ヶ月前には複数社から見積もりを取り、比較検討を始めるのが理想的です。早めに行動することで、選択肢が広がり、結果的に費用を抑えることにも繋がります。
距離や荷物量でどう変わる?2人暮らしの料金

引越し料金を決定づける要因は、「時期」のほかに、「移動距離」と「荷物量」が大きく関係します。
当然ながら、移動距離が長くなればなるほど、トラックの燃料費や高速道路料金、そしてスタッフの拘束時間が長くなるため、料金は高くなります。例えば、同じ市区町村内の引越しと、県をまたぐような遠距離の引越しとでは、料金に数万円から十数万円の差が出ます。
また、運ぶ荷物の量も料金に直結します。荷物が多ければ、より大きなトラックと多くの作業スタッフが必要になるからです。
2人暮らしの場合、それぞれが一人暮らしをしていた際の荷物を持ち寄ることが多く、想定よりも荷物量が増えがちです。不要なものは事前に処分するなどして荷物をコンパクトにまとめられれば、料金を抑えることが可能になります。
加えて、エアコンの取り付けや取り外し、ピアノの運搬、不用品の処分といった「オプションサービス」を利用すると、その分追加で料金が発生します。見積もりを取る際には、基本料金に何が含まれていて、何がオプションになるのかをしっかりと確認することが大切です。
引越し代の相場を知って2人でお得に新生活を始める技

- 2人暮らしに最適なプランは?単身パック2つとの比較
- アートとサカイの相場を比較!2人暮らしのおすすめは?
- 荷物を減らすのが一番の節約術
- 見積もりで損しない!引越し代を安くする交渉術とは
- 引越し代の相場を理解して2人の新生活準備を(まとめ)
2人暮らしに最適なプランは?単身パック2つとの比較

2人暮らしの引越しプランを選ぶ際、一般的な「ファミリープラン」のほかに、「単身パックを2つ利用する」という選択肢も考えられます。どちらがお得になるかは、荷物の量によって決まります。
ファミリープランやカップルプランは、2トントラックなどを1台貸し切る形が基本で、大型の家具や家電があっても柔軟に対応できるのがメリットです。梱包や設置まで任せられるサービスが充実している一方、料金は比較的高めに設定されています。
これに対して単身パックは、専用のコンテナボックスに収まる量の荷物を運ぶ定額制のサービスです。料金が格安な点が魅力ですが、コンテナのサイズには限りがあるため、ベッドやソファ、大型冷蔵庫といった荷物は運べない場合があります。
したがって、持ち込む家具や家電が少なく、荷物がコンパクトに収まるカップルであれば、単身パックを2つ利用した方が費用を安く抑えられる可能性があります。
逆に、大型の家具や家電が多い、あるいは荷造りなどの手間を省きたい場合には、サポートが手厚いファミリープランを選ぶのが合理的と言えるでしょう。
アートとサカイの相場を比較!2人暮らしのおすすめは?
引越し業者を選ぶ際、大手であるアート引越センターとサカイ引越センターは多くの方が比較検討する候補でしょう。
実際のところ、両社の2人暮らしの引越し料金相場に、決定的な価格差はほとんどありません。相見積もりを取れば、お互いを意識して同程度の価格に落ち着くことが多いです。価格以外の決め手となるのは、サービス内容の違いです。
アート引越センターは、「おまかせパック」に代表されるきめ細やかなサービスが特徴です。例えば、引越しから1年以内であれば家具の移動を1回無料で行ってくれるサービスや、近隣への挨拶品を準備してくれるなど、顧客満足度を重視した無料サポートが充実しています。
一方のサカイ引越センターは、現場スタッフの教育が行き届いていると評判で、作業の質に定評があります。また、引越し後に10分間、家具の配置換えや掃除などを手伝ってくれる「10分間サービス」も人気の独自サービスです。
以上のことから、丁寧なサポートや細やかな配慮を重視するならアート引越センター、スタッフの作業品質や現場での柔軟な対応を期待するならサカイ引越センター、という視点で選ぶのが一つの方法です。
ただ、最終的には見積もり時の営業担当者の対応や相性も加味して、納得できる方を選ぶのが良いでしょう。
荷物を減らすのが一番の節約術

引越し費用を抑えるための様々なテクニックがありますが、最もシンプルで効果が高いのは「運ぶ荷物の量を減らすこと」です。引越し料金は、使用するトラックのサイズと作業員の数に大きく左右されるため、荷物が少なければ少ないほど基本料金を安くできます。
2人暮らしを始めるタイミングは、お互いの持ち物を見直す絶好の機会です。一人暮らしで使っていた家具や家電が重複してしまうことも多いでしょう。どちらか一方のものを使い、もう一方は引越し前に処分することを検討します。
まだ使えるものであれば、リサイクルショップやフリマアプリで売却すれば、少しでも現金化できて一石二鳥です。また、長年使っていない衣類や本、雑貨なども思い切って処分することで、段ボールの数を減らすことができます。
新居で新しい家具や家電を購入する計画があるなら、古いものは引越し前に処分し、新しいものは引越し後に新居へ直接配送してもらうように手配するのも賢い方法です。これにより、引越し業者に運んでもらう荷物を物理的に減らすことが可能になります。
見積もりで損しない!引越し代を安くする交渉術とは

引越し料金は定価が存在せず、交渉次第で安くなることが多々あります。損をしないためには、必ず複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が不可欠です。
まず、一括見積もりサイトなどを利用して、3社から5社程度に見積もりを依頼します。1社だけの見積もりでは、提示された金額が高いのか安いのか判断がつかず、業者の言い値で契約してしまうことになりかねません。
各社の見積もりが出揃ったら、交渉のスタートです。最も効果的なのは、「他社さんは◯◯円だったのですが、もう少し安くなりませんか?」と、他社の金額を提示して交渉する方法です。引越し業者は契約を取りたいため、競合他社の存在を伝えることで、より安い金額を再提示してくれる可能性が高まります。
ただし、交渉の際は横柄な態度ではなく、「予算が厳しくて悩んでいる」といったように、誠実な姿勢で相談することが大切です。
また、「今日決めてくれたらこの金額で」といった即決を迫る営業トークに流されず、全ての見積もりを比較してから冷静に判断する余裕を持つことが、賢い業者選びの鍵となります。
引越し代の相場を理解して2人の新生活準備を(まとめ)
この記事のポイントをまとめます。
- 2人暮らしの引越し総額の目安は80万円から120万円
- 総額は物件初期費用・引越し代・家具家電費で構成される
- 物件初期費用は家賃の4ヶ月から6ヶ月分が目安
- 引越し代は繁忙期と閑散期で1.5倍から2倍の差が出る
- 引越しが最も高い月は3月で最も安いのは11月や1月
- 費用を抑えるなら閑散期の平日が最も効果的
- 繁忙期に引越す場合は早めの予約と日程の工夫が鍵
- 料金は移動距離が長く荷物量が多いほど高くなる
- 荷物が少ない場合は単身パック2つの利用も選択肢
- 大型家具が多いならファミリープランが安心
- アート引越センターはきめ細やかな無料サービスが特徴
- サカイ引越センターは質の高い現場力と10分間サービスが魅力
- 大手2社の料金に大差はなくサービス内容で選ぶのがおすすめ
- 最も確実な節約術は不要品を処分して荷物を減らすこと
- 必ず3社以上の相見積もりを取って価格交渉を行う