引っ越しでマットレスをそのまま運ぶのはNG?事前準備や注意点

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶのはNG?事前準備や注意点

引っ越しの準備の中でも、大きくてかさばるマットレスの扱いは悩みの種です。自分で試みたいけれど、万が一、マットレスが運べない場合どうすればよいのか、不安に思う方も多いはずです。

また、マットレスのカバーは100均のグッズで代用できるのか、それとも専門業者に依頼すべきか、マットレスを運ぶ値段を比較して最善の方法を選びたい、と考えるのは当然のことでしょう。

この記事では、そんなあなたの疑問や不安を解消し、失敗や後悔のないマットレスの運搬を成功させるための具体的な方法を、一つひとつ丁寧に解説していきます。

  • マットレスをそのまま運搬する際のリスクと正しい梱包方法
  • 自分で運ぶ方法と業者に依頼する場合の費用や手順の違い
  • マットレスのサイズや重さに応じた安全な運び方のコツ
  • 運搬時に発生しうるトラブルの具体的な対処法と予防策
目次

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶリスクと事前準備

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶリスクと事前準備
  • 引っ越しの時マットレスはどうすればいいですか?
  • マットレスを梱包しないのはNG?
  • 引越しに使えるマットレスカバーは100均で十分?
  • マットレスの汚れをリセットする方法

引っ越しの時マットレスはどうすればいいですか?

引っ越しの時マットレスはどうすればいいですか?

引っ越しの際にマットレスをどう扱うか、その選択肢は主に「運ぶ」か「処分する」かの2つに分けられます。どちらを選ぶかは、いくつかの基準を元に判断することが大切です。

運ぶ場合の判断基準

マットレスが高価なものであったり、購入してから日が浅く、へたりや目立つ汚れがなかったりする場合には、新居へ運ぶ価値があると考えられます。

ただし、運ぶことを決める前に、新居に十分な設置スペースがあるか、また玄関や廊下、階段といった搬入経路を問題なく通れるかを確認することが不可欠です。

処分する場合の判断基準

一方で、長年の使用でマットレスがへたってしまったり、カビや強い臭いがあったりするなど、寿命のサインが見られる場合は、引っ越しを機に処分するのが賢明な選択です。

また、新居のインテリアに合わせてベッドのサイズを変更したい場合や、これを機に新しいマットレスに買い替えたいと考える場合も、処分の良いタイミングと言えるでしょう。

処分する方法には、自治体の粗大ごみに出す、購入店で引き取ってもらう、不用品回収業者に依頼するなど、複数の選択肢があります。

マットレスを梱包しないのはNG?

引っ越しでマットレスを梱包しないのはNG?

結論から言うと、マットレスを梱包せずにそのままの状態で運ぶのは、多くのリスクを伴うため、基本的にはNGと考えた方がよいでしょう。

主な理由として、まず汚れや破損の危険性が挙げられます。梱包されていないマットレスは、搬出入の際やトラックでの輸送中に、ホコリや泥、雨水などで汚れてしまう可能性があります。また、壁や他の家具にぶつかって生地が破れたり、スプリングが損傷したりする恐れも否定できません。

次に、マナーの観点からの問題も考えられます。特にマンションなどの集合住宅では、むき出しのマットレスを共用部で運ぶことが、他の住民に不衛生な印象を与えたり、管理規約に抵触したりするケースもあります。万が一、共用部分を汚してしまった場合には、トラブルに発展する場合もあり得ます。

引越し業者に依頼する場合、多くの業者は専用のキルティング製カバーなどを用意してくれますが、格安プランなどでは自分で梱包することが前提の場合もあります。

引越しに使えるマットレスカバーは100均で十分?

マットレス引越しに使えるカバーは100均で十分?

マットレスの梱包が必要だと分かっても、専用カバーは値段が張るため、100均のグッズで代用できないかと考える方も多いはずです。状況によっては100均グッズで十分な場合もありますが、専用カバーとの違いを理解した上で選ぶことが大切になります。

100均では、布団収納袋やブルーシート、大きなごみ袋などを組み合わせてマットレスを包むことが可能です。この方法の最大のメリットは、費用を数百円程度に抑えられる点です。近距離の引っ越しで、天候にも恵まれている場合であれば、これらのグッズを工夫して使うことで対応できるでしょう。

しかし、これらの代用品にはデメリットも存在します。一つは、強度の問題です。専用カバーに比べて素材が薄いため、運搬中に破れてしまう可能性があります。また、複数枚をテープでつなぎ合わせる必要があり、その隙間から水やホコリが侵入しやすく、完全な防水は期待できません。

一方で、引越し用の専用カバーは、厚手で丈夫な素材で作られており、防水性も高いのが特徴です。マットレス全体を一度で覆えるサイズが用意されているため、梱包の手間が少なく、しっかりと保護できます。

高価なマットレスや、雨天時の引っ越し、長距離の輸送では、安心感のある専用カバーの使用が推奨されます。

マットレスの汚れをリセットする方法

引っ越しを機にマットレスの汚れをリセットする方法

引っ越しは、長年使ってきたマットレスの汚れをリセットする絶好の機会です。新居に清潔なマットレスを持ち込むために、自宅でできるクリーニング方法を試してみてはいかがでしょうか。

まず基本となるのが、掃除機がけです。シーツをすべて外し、マットレスの表面だけでなく、側面や裏面にもゆっくりと掃除機をかけ、ホコリやダニの死骸などを吸い取ります。

汗が原因の黄ばみや臭いが気になる場合は、重曹が役立ちます。水100mlに対して重曹を小さじ1杯溶かした重曹水をスプレーボトルに入れ、汚れた部分に吹きかけます。5分ほど置いた後、固く絞ったタオルで叩くように拭き取り、最後に乾いたタオルで水分を除去してください。

もしカビが発生してしまった場合は、消毒用エタノールを吹きかけて1時間ほど放置し、その後、水拭きと乾拭きを行います。ただし、ウレタン素材のマットレスは水分に弱いため、洗剤や水分を大量に使うのは避け、作業後は扇風機を当てるなどして、内部まで完全に乾燥させることが何よりも大切です。

どうしても落ちない頑固な汚れや、アレルギーが心配な場合は、プロのマットレスクリーニングサービスを利用するのも一つの手です。専門の機材で内部から洗浄してくれるため、見違えるほど綺麗になります。

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶ方法と費用

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶ方法と費用
  • マットレスは自分で運ぶ?業者に頼む?
  • 重いマットレスは1人で運べますか?コツと注意点
  • マットレス運搬費の値段はいくら?
  • 引っ越し前に必須!搬入経路の計測ポイント
  • 新居にマットレスが運べない場合の対処法は?
  • 引っ越しでマットレスをそのまま運ぶための判断(まとめ)

マットレスは自分で運ぶ?業者に頼む?

マットレスの引っ越しは自分で運ぶ?業者に頼む?

マットレスの運搬を自分で行うか、専門の業者に依頼するかは、費用、手間、安全性の3つの観点から比較検討することがおすすめです。

観点自分で運ぶ業者に頼む
費用安い傾向にあるが、レンタカー代や梱包材費が発生する割高になるが、プランによっては他の荷物とまとめてお得になることも
手間車両手配、梱包、搬出入など全て自分で行うため、非常に多い梱包から設置まで任せられ、手間はほとんどかからない
安全性運搬中の怪我や、家屋・マットレスの破損リスクは自己責任プロが作業するため安全性が高く、万が一の際の補償もある

自分で運ぶ最大のメリットは、費用を安く抑えられることです。友人に手伝ってもらい、自家用車が使える状況であれば、梱包材の費用だけで済む場合もあります。

しかし、マットレスを運べる大きさの車の手配や、重量物を安全に運ぶための人手の確保など、手間と労力は相当なものになります。

一方、業者に依頼するメリットは、何よりもその手軽さと安全性にあります。経験豊富なスタッフが適切な梱包と搬出入を行ってくれるため、怪我のリスクや家財を傷つける心配がほとんどありません。

費用はかかりますが、「時間と安心を買う」と考えると、特に大型のマットレスや、人手の確保が難しい場合には合理的な選択と言えるでしょう。

重いマットレスは1人で運べますか?コツと注意点

重いマットレスは1人で運べますか?コツと注意点

マットレスを1人で運べるかどうかは、その重さとサイズ、そして本人の体力に大きく左右されます。安全に運ぶためにも、無理は禁物です。

一般的に、マットレスの重さは種類やサイズによって大きく異なります。

種類シングル(約)ダブル(約)
高反発ウレタン3kg~14kg5kg~17kg
ポケットコイル19kg~24kg27kg~33kg

10kg以下の軽量なウレタンマットレスであれば、女性一人でも移動させることは可能かもしれません。しかし、20kgを超えるスプリング入りのマットレスとなると、成人男性でも一人で運ぶのは非常に困難で、腰を痛めるなど怪我のリスクが高まります。原則として、マットレスの運搬は2人以上で行うことが推奨されます。

どうしても一人で運ぶ必要がある場合は、マットレスを壁に立てかけ、体の側面に密着させて腰で支えるようにすると、バランスが取りやすく、負担を軽減できます。また、床や壁に古い毛布や段ボールを敷いて養生し、滑らせるように移動させるのも一つの手です。

階段での運搬は特に危険が伴います。マットレスを縦にして少しずつ昇降することになりますが、踊り場の広さが足りないと回転させることができず、詰んでしまうこともあります。少しでも不安を感じたら、無理をせずに応援を頼むか、業者への依頼を検討してください。

マットレス運搬費の値段はいくら?

引っ越しでのマットレスの値段は結局いくら?

マットレスの運搬にかかる値段は、自分で運ぶか、業者に依頼するかで大きく変わります。それぞれの内訳を把握し、予算に合わせて最適な方法を選びましょう。

自分で運ぶ場合の費用

自分で運ぶ場合にかかる主な費用は、レンタカー代と梱包材費です。マットレスが積める軽トラックやバンをレンタルすると、6時間で7,000円から15,000円程度が相場となります。

これにガソリン代や、必要であれば高速道路料金が加わります。梱包材は、前述の通り100均グッズなどを利用すれば1,000円以下に抑えることも可能です。

業者に依頼する場合の費用

業者に依頼する場合、料金はマットレスのサイズや運搬距離、建物の階数、そして引っ越しの時期によって変動します。

サービス例シングル・近距離(目安)ダブル・近距離(目安)
運送業者(家財便など)11,000円~17,000円20,000円~25,000円
引越し業者の単品プラン8,000円~15,000円10,000円~20,000円

これはあくまで目安であり、3月~4月の繁忙期には料金が1.5倍以上になる場合もあります。また、エレベーターがなく階段で運ぶ場合や、窓からの吊り上げ作業が必要になると、追加料金が発生するのが一般的です。

正確な料金を知るためには、複数の業者から見積もりを取り、サービス内容と料金を比較することが不可欠です。

引っ越し前に必須!搬入経路の計測ポイント

引っ越し前に必須!搬入経路の計測ポイント

新しいマットレスを購入したり、引っ越しでマットレスを運んだりする際に、最も避けたいトラブルが「新居に搬入できない」という事態です。これを防ぐためには、事前の搬入経路の計測が絶対に欠かせません。

確認すべきポイントは、マットレスが通過する可能性のある全ての場所の「最も狭い部分」です。具体的には、以下の箇所の幅と高さをメジャーで正確に測っておきましょう。

  • 玄関ドアの開口部
  • 廊下の幅(特に曲がり角)
  • 室内のドアの開口部
  • 階段の幅と高さ、踊り場のスペース
  • エレベーターの入口の幅と高さ、そして内部の奥行き

計測した寸法と、運ぶマットレスのサイズ(縦・横・厚み)を照らし合わせます。このとき、マットレスを傾けたり回転させたりすることも考慮に入れる必要があります。一般的に、通路の幅はマットレスの厚みプラス20cm程度の余裕があると安心です。

特に、螺旋階段や狭い曲がり角がある場合は注意が必要です。実際にマットレスと同じ大きさの段ボールなどを用意して、シミュレーションしてみるのも有効な方法です。この一手間を惜しまないことが、当日のスムーズな搬入と、余計な出費やトラブルを防ぐための鍵となります。

新居にマットレスが運べない場合の対処法は?

新居にマットレスが運べない場合の対処法は?

万全の準備をしたつもりでも、予期せぬ理由でマットレスが新居に搬入できないケースは起こり得ます。もしそのような事態に陥ってしまった場合、いくつかの対処法が考えられます。

吊り上げ作業を依頼する

玄関や階段からの搬入が無理な場合、ベランダや大きな窓から家具を吊り上げて搬入する方法があります。これは引越し業者のオプションサービスとして提供されていることが多く、専門のスタッフがロープやクレーン車を使って安全に作業を行います。

料金は、手作業の吊り上げで15,000円~、クレーン車を使用すると30,000円~が相場ですが、現場の状況によって変動するため、事前の見積もりが必要です。

マットレスを処分・買い替えする

吊り上げ作業も難しい、あるいは費用が見合わないと判断した場合は、そのマットレスを処分し、新しく買い替えるという選択肢もあります。処分方法としては、自治体の粗大ごみ収集を利用するのが最も安価ですが、申し込みから収集まで時間がかかる場合があります。

急ぐ場合は不用品回収業者に依頼することもできますが、費用は割高になります。新しいマットレスを購入する際は、搬入しやすい分割式や、圧縮されてコンパクトに配送されるタイプを選ぶと、同様のトラブルを避けられます。

いずれにせよ、その場で慌てないためにも、事前に「もし入らなかったらどうするか」を想定しておくことが大切です。

引っ越しでマットレスをそのまま運ぶための判断(まとめ)

この記事で解説したポイントを踏まえ、引っ越しでマットレスをそのまま運ぶことに関する最終的な判断の要点をまとめます

  • マットレスを運ぶか処分するかの判断は使用年数や状態で決める
  • 汚れや破損のリスクを避けるため梱包は原則として必須
  • 梱包しない選択はトラブルやマナー違反につながる可能性がある
  • 梱包材は100均グッズでも代用できるが安心感を求めるなら専用カバーが最適
  • 引っ越しを機にマットレスの汚れを掃除してリセットするのもおすすめ
  • 自分で運ぶメリットは費用の安さだが手間とリスクが伴う
  • 業者に依頼するメリットは安全性と手軽さで費用は高くなる
  • 20kgを超えるマットレスの運搬は2人以上で行うのが安全
  • 業者の運搬費用はサイズ、距離、時期で変動するため相見積もりが基本
  • 搬入トラブルを防ぐ鍵は搬入経路の事前計測にある
  • 新居に搬入できない場合は吊り上げ作業や処分、買い替えを検討する
  • 吊り上げ作業には専門技術と追加費用が必要になる
  • 搬入しやすい分割式や圧縮タイプのマットレスを選ぶのも一つの予防策
  • 自宅でのクリーニングには重曹やエタノールが有効
  • 最終的には費用、手間、安全性のバランスを考えて自分に合った方法を選ぶ
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